上総一ノ宮ガイド|シーサイドビジョン

上総一宮。この街は感度、高めです。

文 シーサイドビジョン代表
岡田美保

私たちの住む上総一ノ宮は、豊かな自然環境が残る場所だ。近くには毎年ウミガメが産卵に訪れる海岸もあり、サーフィンのメッカでもある。近年は東京から移り住む人も増えてきた。本当は自分の隠れ家にこっそりとっておきたい…そんな上総一ノ宮周辺のスポットを含めてご紹介したいと思う。豊かな感性のオーナーの方がたとのお話も魅力のひとつだ。

pole ~in the park~

東京から1時間の別世界

2012年3月にオープンした「アフリカン・キャンプ・リゾート」がテーマの施設。pole pole とはスワヒリ語で「ゆっくり」「のんびり」と言う意味。目の前で調理してくれるシェフズカウンターや600坪ある敷地内の緑を眺めながらのんびりと食事を楽しむスタイルは、ここ上総一ノ宮ならでは。地元の新鮮な食材を使った「外房フレンチ」をお目当てに、地元はもちろん東京から毎週訪れる人も。フランス語で日本語は「Japonais (ジャポネ)」、お出汁やタクアン!など和の食材を加えてユニークさを出すポレポレは、外房フレンチではなく、外房フラポネ…なのでは!?敷地内には木々に囲まれたゲストハウスもあり宿泊も出来る。

Sea Side Page

海岸近くのアトリエで、「写真・かばん・つくる」

このホームページの写真撮影をお願いしたお店。オーナーの西田さんは、九十九里の一宮海岸近くのアトリエを拠点に、「写真」「かばん」「ワークショップ」の3つの活動をしている。Pageという名前は、「ページをめくるたびにワクワク・ドキドキ・・そんな胸ときめく気持ち」を表していらっしゃるとか・・・「かばん」は帆布を中心にした使い勝手がよくおしゃれなものばかり。オリジナルもオーダー可能だ。展示会で何点かオーダーしたものを手にとって感じたこと。それは、作り手がすぐそこに居る、というモノつくりの原点に気づかされること。西田さんは 「お嫁入り」 という言葉でトートバッグを注文した人へ渡す。私がムコ殿で良かったのかしら・・・と申し訳なく思いながら大切に使う・・・

KUSA cafe

緑いっぱいの空間で、上質の珈琲を

最近はコンビニでも挽きたてのコーヒーを手に取ることができる。それなりに美味しい。KUSAカフェは一宮町と長生村の丁度境にひっそりと建っている。静かな雰囲気のオーナーは私と同じ九州出身、奥様手作りの丁寧なチーズケーキやパウンドケーキはオーナーがいれてくれるコーヒーに本当によく似合う。焙煎には煙やコーヒーの細かい粉が周囲を舞うそうで、「あちこちを探して、ここを見つけました。最高の場所ですよ」と姫野オーナーは話してくれた。

naya 78

森の奥から天然酵母のパンの香り

近くて遠い・・そんな表現がパンやさんnaya78にはよく似合うかもしれない。週に4日のみの営業、常に混んでいて出直して午後に行くと全て売り切れ。何度も涙をのんで、やっとの事で手に入った。もともと白いパンは苦手で雑穀の入ったものや噛みごたえのあるパンが好きな私には、嬉しいお店だ。にぎやかな友人とのランチも良いけれど、ひとりランチを静かにここで味わうのも良いと思う。

上総国一ノ宮玉前神社

女性に大人気のパワースポット

良縁・子授・安産子育屋厄除けの神さまとして、特に最近人気のスポット。平安時代には千葉県中央部全体の総鎮守(一ノ宮)とされていた、大変古い歴史があるとか。境内は槙の大木が群生し、「子授いちょう」「はだしの道」や、ご神水を求めて関東一円から訪れる方で賑わっている。9月13日の上総の裸祭では神輿が九十九里浜を疾走することで有名。「恋みくじ」というユニークなおみくじもあり、面白い。

万木城 カントリークラブ

広々としたフェアウェイ

一宮町から車で20分いくと万木城カントリーが見えてくる。コースはとても男性的で距離も長く、グリーン周りにはガードバンカーが口を開けて待っている。プロテストや試合会場に使われることもある。女性にとっては優しくないコースだが、ここを上手に周れれば他は怖くないという言い伝えも納得がいく。クラブハウスは現代的ではないけれど、気どりがなく木のぬくもりが何となく落ち着く。お土産用のキムチはリピーターも多くいるほどの味。

風生庵

完全予約制のとんかつ屋さん

~とんかつ膳「大」「彩」「萌」~ 17年前のオープン当初からある3種のとんかつ膳の名前は3人のお子さんの名前をとって命名したのだとか。店内に置いてある絵本は、彼らのものだったのだろうか。とても良い童話が多く、大人が読みたい位だ。「とんかつ」と「完全予約制」・・・少し意外な組み合わせだが、オーナー夫婦の料理に対するこだわり方は、添えてあるキャベツの千切りやイタリアンパセリを見ただけでも納得がいく。とんかつではないが、メニューにある「えびクリームコロッケ」「牛すね肉の煮込み」は、はずせない・・と私は思う。しゃぶしゃぶも野菜に工夫がしてあって、おススメ。

活魚鮮魚魚平

全国にファンがいる地ハマグリ

もし外房に釣りにきて手ぶらで帰途に着く時は、魚平に寄る事をおすすめする。近海で捕れた新鮮なアジ、水槽の中にはヒラメも泳いでいる。胸がチクリとするけれど家族のガッカリとした顔を見るよりはたまには良いかもしれない。おススメは、地ハマグリ。SMLとサイズも様々あり、その上品な味は輸入物とは全く違う。やさしいピンク色の殻が特徴だ。ワイン蒸しやパスタに使えば最高だ。

MUBUYU

一宮海岸から徒歩数分のとても小さなパン屋さん

【MUBUYU】(ムブユ)という不思議な響きをもつ言葉は、バオバブの木の事をスワヒリ語で言ったものだそうだ。何故かとても好きな木なんです、とオーナーは話してくれた。店内にはいつも軽快なレゲエの曲が流れている。たった1人で朝4時から仕込みを始めて、丁寧に焼きあがったパン達は数が多くないだけに売り切れてしまうのも早い。一番のおススメは、エビとアボガドのサンドイッチ。中のタルタルソースが美味しい。ベジタリアン向けのサンドイッチも作ってもらえるお店なんて、この近くにはないのでは?軽井沢のパン屋さんで働いていたと聞いただけで、センスの良いパン達の理由が分かった気がした。自家製ピクルスもサンドイッチのお供に是非どうぞ。

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